See the Elephant

1992生まれのプログラマが書くエンジニアブログ

技大祭を終えて4 統括

1年前の自身と比較して

1年前の自分はどうだっただろう.
あまり記憶にないが, 覚えている限りでは次のような感じだったと覚えている.

  • Webやりたいけどどこから手を出せば良いか不明
  • 8月のインターンで初めてRailsのアプリを作成するも実装大失敗
  • 研究室のネットワーク管理を任せられたものの意味不明

自身でもきっと変化のある1年だったと思う.
試しに書いてみよう.

技術的には以下のようなことについて学んだ.

  • 小規模なネットワーク構築の技術
  • ネットワークの基礎的な知識の習熟(OSI L2~L4)
  • Ruby on RailsによるWebアプリの構築
  • DBの初歩的理解と設計スキル
  • ホームページ作成の初歩的なスキル
  • githubによるコードの管理とチーム開発手法
  • Herokuによるサービスのインターネット公開
    • test, production環境を分けて安全に保守
  • 先方との仕様策定と実装仕様の判断

リーダとしては以下を意識的にやっていた

  • 局で頻繁に飲み会をやる
  • 教育(勉強会を主催)
  • メンバーの能力の把握
  • タスク分散
  • タスクの管理

執行部としては以下のことを意識的にやっていた

  • 他局長と仲良くなること
  • 分散した議題を視覚化して一旦の整理をつける役目
  • 議題の目的, 目標を明確化する役目

1個人として

  • 希望だったWebベンチャー起業に内定(5月)
  • 圧倒的断髪(7月 : 大失敗)

全体を通してみると, 結構いろんな変化があるなぁ.
決定的に, 1年前より圧倒的に「自信」を持って行動しているような気がする.

叶えば叶う, 望めばもらえる, やればできる, できるできるできる

そう思い続けてきた1年だった.
そして, 「チャンス」を失うのはいつも「自分」がきっかけだと気付いた.

短期間でこれだけの変化ができる,
1年で変われると知ることができた1年だった.

1年の学び

< 技術面 >

1 テスト

テスト書いてないとか@t_wadaさんの前で言えない…
(内定先のテスト界隈の著名人)

チーム開発, 特にWebアプリのようにIOや操作が多いのものは
特にテストが欲しいなぁと感じた1年だった.

結局勉強も実装もできてないので,
後輩に負の遺産を残すことになったm( )m

2 Webの基礎知識

8月に内定先のインターンに参加し愕然とした.
インターンはGoを使ってWebアプリを作るという内容であった.

そして僕は全然ついていくことができなかった.
Railsの知識だけでは全くWebアプリは作れないのである.
(RailsはWebアプリを作るために設計された便利機能群と思えばいい)

Railsでは, RESTが何か, Cookie, Sessionが何か, 美しいURI設計とは何かを知らなくても簡単にWebアプリが作れる. それは全てrailsのコマンドがやってくれるからである.

これは一見便利であるし, そして怖さでもある.

ツールに任せず, ちゃんと基礎を理解していくことが大切だと知れた.

とはいえ, それを気づかせてくれたのは,
技大祭内でのRailsの経験があったからに他ならない.

Webアプリを触るのであれば,
少なくとも「Webを支える技術」は読むべき本だと思う.

3 先方との仕様策定と実装仕様の判断

情報局は基本的に総務局の要望を聞いて, 必要な機能を実装する. 僕は要望を聞き, 仕様を決める役目を1年間担わせていただいた.

おかげさまで, 人のイメージ, やりたいことを聞く能力はかなり高まったと思う. 反面, 個人的な遊びや誕生日祝い決めるときにもガチでしつこく聞いてしまうようになったので, 諸刃の剣であった(汗)

< チーム面 >

1 結果的に飲み会が少なかった

情報局のほとんどのタスクは, slackというチャットツールとgithubで仕事が完結する. githubに仕様が書いてあり, 詳細な質問はslackで担う.

今時のリモート開発ってやつだ(ドヤ).

とはいえ, 顔を合わせていない人と仕事を円滑に進めるのは難しい.
相当仲が良くない限りはチャットで冗談をいったりしない.

だから, 僕は4~6月かなり飲み会を重視していた.

情報局員との飲み会は, 技大祭の活動中で屈指の楽しみだった. いつも「作る飲み会」にすることを密かにテーマにして楽しんでいた. ハンバーグを1から作ったり, 団子を作ったり, 時々ラーメンに行ったり.

後悔が残るのはやはり7月以降でスケジュール的にあまり飲み会を開けなかったことである. 学部3年, 4年の僕が好きだった「技大祭」は頻繁に飲み会が開催される場であった.

その僕が, 自局の新入生たちに「技大祭」らしい楽しみを提供できなかったことをとても悔やんでいる.

2 教育

これはもう既に技大祭を終えて2 情報局長として に書いた.

大きな学びは, 「わからなくても仕事を投げた方が結果として伸びる」ということ. 逐一全て教える時間はない. だから, その人の能力を理解して「ちょっとだけ無理をする」程度のタスクを投げ続けること. それがもっとも早く伸びる方法だと知れた.

そして, 教育者として最も大事なことは「自分は相手がわからない時に助けられる人間として存在し続ける」こと. 自分が教える彼らよりも3倍は早く先に行かなければならない. そう学べた.

後輩に教えるために資料をいっぱい作ったこと, いろんな方法で教えたことは活動の中でもかなり楽しかった. 自分が知っている知識, やり方をどうやって彼らに伝えるか, 目で見てわかるようにするか, ここを考え続けるのは楽しい作業だった.

3 タスク管理

タスクの管理について, 正直ガバガバだった. そして, それが原因で大失敗した.

総務局は団体管理を行うために大量の資料を作成する. そしてそれらは毎年50, 60団体分を生成する必要がある.

そこで, 第2, 3回参加団体説明会向けに「書類出力機能」の実装依頼を受けた. そして, それらの機能は実装され提供された.

が, それらは実際使われることなく今年度が終わった.

なぜ使われなかったかというと, 「要求する機能が期日に間に合わなかった」のである. ソフトウェアを開発していると, 「一見動いているようで動いていないバグ」が結構頻繁に起こる. このバグ修正が期日に間に合わなかったのだ.

私の局では, 僕と実装担当者が目視確認によるチェックを行い,ステージ環境にデプロイすることにしていた(テストを書けという話). そして, ステージ環境にデプロイ後, 総務局にチェックを受けるという形であった.

大体は期日前にバグが見つかり, 修正によって上がるのは2日後. その時点では遅いということがあった.

これは, 技大祭を終えて2 情報局長として にも書いたように,

情報局の全ての仕事は自分のタスクだと思う. そして, 自分のタスクを「時間をもらってやってもらっている」と考える. 常に仲間に感謝を忘れない. という心がけに反している.

せっかく作ってもらった機能が日の目を見ないことはすごく淋しいことである.
もう少し早く期日を設定し, しっかりとバグ修正期間を取れば実稼働に耐えうる出来のものばかりであった.
この部分に関しては, 僕の管理不足, 読みの甘さとしか言いようがない.

局員には本当に, 本当に申し訳ないことをしたと思っている.

サービスは「タイミング」によって全く使ってもらえないということが身にしみてわかった.

< 執行部 >

多すぎて書けないかもしれない.
かいつまんで書いていこう.

  • 自ら辞めることは成長機会を捨てていることと同義
  • 自分ではなく, 組織, 1つのチームとして何を生むかを考える
  • 組織として価値を出すとき, 「仲のよさ」が重要
  • 価値を出す領域の違いを理解することの大切さ

上2つに関しては技大祭を終えて3 執行部の1員としてにもう書いたのでいいだろう.

1 組織として価値を出すとき, 「仲のよさ」が重要

ここは情報局, 当日を過ごして肌で感じたものである.

なぜ「仲のよさ」が大事かというと, 「質問の生まれやすさ」が変わるのである.
仲がいい人であれば気軽に聞けるし, あまり知らなければ聞きに来ない.

情報局では, slackを使ったコミュニケーションをとっていた.
仲のいい後輩は質問をしてきたが, あまりFace to Faceで話していない後輩は仕事を頼んでもほとんど質問が来なかった.

つまり, 便利なツールの導入だけでは解決できないのである.

また, 技大祭当日は運営本部が設営され当日運営の中枢を担う.
このとき, 問題発生や, ちょっとした質問をしにくる人間は普段から部室に顔を出しているメンツであった.

運営において「意見がくる, 質問がくる」というのはとても大切な要素である.
自分に情報を伝えてくれる人間がいるということは, 自分自身が存在しない空間の情報を取得できるということである.
これは自分をスケールアップ, 分身させていることを意味する.

いかにスムーズに情報をとり, 目的達成をするかにおいて「仲のよさ」はかなり重要な要素だと気づけた.

だから, 普段の飲み会は本当にバカにできないしこまめに連絡を取ることの大切さを知った.

2 価値を出す領域の違いを理解することの大切さ

そんなの当たり前ですよね. でも, 意識するのは難しいと気付いた.

7局の局長は「局」レベルでそれぞれ違う役目を持って構成されている.
それだけでなく, 組織運営していく上で「キャラクター」というのはとても大切なんだと知れたのは技大祭にいたからだろう.

今年度は,

  • 委員長が全体統括のマスコット
  • 副委員長が事務管理とバランサー
  • 総務局長, 広報局長, 財務局長/副局長が論点把握
  • 渉外局長が理論的に飛んだ部分の穴埋め

以下略
を担当していたように思う.

それだけでなく, 「雰囲気作り」という点でかなり個性的な人間が委員長, 副委員長, 局長/副局長に就いていたためバラエティに富んでいてよかった.

それぞれ担うべき分野, 得意な分野, 苦手な分野が違う.
だからこそ, 網羅的に, 多面的に物事が進む.

自分にしか提供できない価値もあるし,
他人にしか提供できない価値もある.

自分だけではほんの少しの価値しか出せないということに気づけた.

そして, それぞれがそれぞれの価値を出していることは組織として動く中で強く意識しなければならないと学んだ.

執行部の彼らと過ごす時間は基本的にはすごく楽しい時間であったし,
だからこそ後悔の多いものとなった.

技大祭を終えた気持ち

技大祭は片付け日である9/19(月)で一旦の区切りであった.
執行部としては, 次期執行部の選出を行うまで継続となるし, 情報局の引き継ぎもまだあるが気持ちとしては不思議な喪失感がある.

1年間(実質半年)日常として存在していた技大祭が終わったのか, そうか, と確認するようにこの数日(執筆は9/22(木))を過ごしていた.

立ち返ってみると, 6月末に執行部から自ら身を引いた時点で, 技大祭とは一定の距離を置くような立場として過ごしてきたように思う.

執行部としての立場の反面, 自身のタスクがある中でも情報局長としてチーム先導やHPの管理はやっていたつもりであるし, そこにはかなり強い面白みを感じてやっていた.

7, 8月にもっとコミットしていればもっと広い視野, もっとたくさんの思い出ができたのかもしれない, もっと大きな価値を提供できたのかもれない, と, 後悔が多々ある.

とはいえ, 自分のやってみたかったことは大体できたし, 想像していた領域を超えて色々挑戦ができた.

この1年, 研究はあまり進んでいないけど(汗),決して無駄な時間とは思わない.
むしろ, 情報局長として過ごすことができてよかったと感じている.

最後に

僕を局長に選んでいただいた山仲さん, 芦田さんには頭が上がりません. お2人のおかげで多くの経験をさせていただきました. ありがとうございます.

執行部の皆様には大変ご迷惑をおかけしました. そしてありがとうございました.
総務局長, 副委員長, 渉外局長, 広報局長/副局長と一緒にいた時間は特に楽しかったです. ありがとう.

そして, 最後に情報局として働いていただいた皆さん, 総務局長, 阿部, 林, 木村 本当にありがとうございました. 1年楽しく, そして, 成長できる環境を与えていただけたことに感謝しています.

1年間ありがとうございました.