See the Elephant

1992生まれのプログラマが書くエンジニアブログ

本当に恥ずかしくて言えないけど, 入社2ヶ月の新卒が今更データベースについて勉強したので新卒向けに書いてみた

お願い

勉強中なので間違えていることが書いてあるかもしれません.
気づいた方はコメントで指摘していただけると嬉しいです

TL;DR (too long, don’t read)

新卒向け. データベース, 特にトランザクション, ACID特性についてまとめた.

トランザクションはDBに対する一連の処理のまとまり.

ACID特性について適当にまとめると,こんなやーつ.

DBに対する
A: 中途半端な操作は許さないし,   
C: 正しい操作は通すし違法な操作は通さないし,  
I: 並列で行われている操作同士は一切関与しないし,  
D: どんな操作も必ず動作を保証する.   

入社と無知の知

入社して2ヶ月が経った.
ちょっとずつ生活も落ち着いてきたし, DBについて勉強したことをまとめたいと思う.
特にACID特性については, 図を入れて簡単に説明したい(したつもり).

学生時代にサークルでRailsでゆるふわWebサービスを作っていたので, Webプログラマ気取りをしていたら今とても痛い目にあっている. 修士卒とは思えないほど知識なさすぎてまじでやばい.
この記事が言っていることが身にしみる.
今すぐ辞めて欲しい、「Ruby on Rails勉強してます」「CakePHP勉強してます」

ActiveRecord & Rails consoleが強力しすぎてSQLを書いてこなかったので全然SQLがかけない.

痛い目を見ているので, ここ2,3週は自分の弱点であるDB, SQLあたりを勉強していた.

勉強に使っている本はこれ.

マンガでわかるデータベース

SQL 第2版 ゼロからはじめるデータベース操作 ミック

マンガでわかるデータベースはドチャクソわかりやすいので是非読んでみてほしい.
小難しい正規化あたりを妖精が教えてくれますლ(´ڡ`ლ)

ここ2週くらいで ゼロから始めるデータベース 第4章 トランザクションまで勉強した.

概念的なのでおそらく一番覚えにくいであろうACID特性についてまとめる.
トランザクションについて触れる必要があるのでそこも触れる.

基本的なSQLの操作(CRUD)についてはdotinstall MySQLを見て欲しい.
課金すると女性ボイスで聞けるので勉強に気が向かない人は課金オススメ.

ココらへんも分かりやすかった.

[SQL] データベース | TECHSCORE(テックスコア)

postd.cc

トランザクション

トランザクションとは, 1つ以上の更新処理をひとまとまりにまとめたものである.

つまり, insert, update, deleteのうちどれか1つを1回実行してもトランザクション, それぞれを複数回実行してもトランザクションと呼ぶ.

トランザクションとはあくまでも, データベースに対する1つ以上の更新処理の名称 である.

トランザクションの開始と終了

start transaction と commit

トランザクションを作るためには開始文と終了文を書く必要がある.

これは標準規格によって決まっているわけではないためRDBMSによって違う.

僕が使ってるmysqlではこう書く.

start transaction - - トランザクション開始

insertupdate …
処理 ….

commit; // 処理の確定(トランザクション終了)
  

このように, start transactionからcommitまでが一連の処理としてみなされる.

rollback

何らかの原因でトランザクションを途中でやめたい場合は, rollbackを行う.

これは, トランザクションを中断しトランザクション前のDBと同じ状態に戻ることを意味する.

start transaction -- トランザクション開始

insertupdate …
処理 ….

rollback; -- 処理の破棄(トランザクション終了)
  

トランザクションcommitが行われるまでDBに変更を加えないため, rollbackしたとしてもDBには何の影響も与えない.

トランザクションの開始と終了タイミング

これはRDBMSに拠って違うので注意が必要.

oracleに関しては, 自動でstart transactionを行うらしくcommitのみ明示的に書くようだ.

ACID特性

標準規格ではACID特性を守ることが取り決められている.
ACID特性はトランザクションを利用したDBが最低限担保すべき特性である.
つまり, どのRDBMSを使ってもこれだけは守られているルール である.

個人的な意見としてはこういう標準化されたものほど覚えるべきだと思ってるけど, 使わないからすぐ忘れるんだなぁ…

では一個ずつやっていこう.

A: Atomicity 原子性

f:id:namu_r21:20170529205133p:plain:w500

DBに対する操作はcommit(全て実行) か rollback(全て破棄)のどちらかが必ず適用されることを保証すること. つまり, トランザクション途中の中途半端な変更は適用されないことを指す. DBに対する変更はやるかやらないかどちらかだということ.

C : Consistency 一貫性

f:id:namu_r21:20170529205456p:plain:w500

データベースには予め制約を持たせることができる. この制約を違反するトランザクションは絶対にrollbackすることを保証すること. つまり, 制約がDBにデータを追加する際のフィルタ(validator)として動作する.

I : Isolation 独立性

f:id:namu_r21:20170529205143p:plain:w500

並列で処理されているトランザクションは, お互いの処理内容に干渉を受けないことを保証すること. commitされるまで別のトランザクションの内容は反映されず, また, 他のトランザクションからは見えない, 独立していることを保証すること.

D : Durability 永続性

f:id:namu_r21:20170529205147p:plain:w500

終了したトランザクションの動作は喩えDBが障害時であってもデータ変更の動作を担保すること. 最もポピュラーな方法は, トランザクションログをとっておき障害時のDBに対する操作を復元することで実現される.

まとめ

今回はACID特性についてまとめた. ここまで読むと, TL;DRに書いたことが分かっていただけたと思う.

  
トランザクションはDBに対する一連の処理のまとまり.    

ACID特性について適当にまとめると,こんなやーつ.  

DBに対する
A: 中途半端な操作は許さないし,   
C: 正しい操作は通すし違法な操作は通さないし,  
I: 並列で行われている操作同士は一切関与しないし,  
D: どんな操作も必ず動作を保証する.   

実際業務でもガッツリSQL触ることが多くなってきたので, 早く身につけないとなぁ…

curry化と部分適用の違いについて

今日は, rubycurryを勉強していた.

ruby 2.4.0の日本語リファレンスMethod#curryによるとこう書かれている.

self を元にカリー化した Proc を返します。カリー化した Proc はいくつかの引数をとります。十分な数の引数が与えられると、元の Proc に引数を渡して実行し、結果を返します。引数 の個数が足りないときは、部分適用したカリー化 Proc を返します

か, カリー化ってなんだ….?

wikiによるとカリー化とはこういう意味らしい.

カリー化 (currying, カリー化された=curried) とは、複数の引数をとる関数を、引数が「もとの関数の最初の引数」で戻り値が「もとの関数の残りの引数を取り結果を返す関数」であるような関数にすること(あるいはその関数のこと)である。

ふーん. なるほど.

ということは,

div  = lambda {|x, y| x.to_f/y.to_f}.curry # ラムダ式をカリー化
div1 = add.(1) # xを1に束縛, 
div1.(4) # yを4に束縛, このタイミングでprocが実行される

#=> 5

これで俺もカレー職人や!!!

と思っていたらこれはどうやら部分適用と呼ぶらしい.

カリー化と部分適用の違い

curry化と部分適用を混同してる人が多いと書かれたブログを見つけた. 部分適用をカリー化と呼ばないで - kmizuの日記

いまいちピンと来なかったので, 調べてみると こんな書き込みを見つけた(Shingo Omura @everpeace)

x,y,z -> V をx -> (y->(z->V)) に変換するのがカリー化。x,y,z-> Vのyに値を束縛して結果的にx,z->Vという関数になるのが部分適用。どこが同じなんだろうか。

なるほど. 階層化することが大切なんだね. でもいまいちピンと来ていない.

見落としていたけど, wikiの下の方にこんなことが書いてあった.


カリー化は部分適用と混同されやすい。

部分適用とは、

複数引数ある関数の引数の一部だけに実引数を適用する操作

のことで、div->invを導出する操作を指す。

一方、カリー化は

div->cdivを導出する操作であり、引数への値の適用までは行わない.

div = lambda {|x, y| x.to_f/y.to_f}
cdiv = lambda {|x| lambda{|y| div.(x,y)}}
inv = cdiv.(1)
p inv.(2) #=> 0.5

つまり, 値を入れた時点で「部分適用」になるんですね.

wikiによると, カリー化は以下のように表現されていた.

...Haskellでは関数は常に一つの引数のみを取り、複数の引数を取る関数とは、単にネストされた複数の一引数関数の糖衣構文(syntax suger)にすぎない

なるほど.

今読み返すと@everpeaceさんの表現がとてもわかり易い.

x,y,z -> V をx -> (y->(z->V)) に変換するのがカリー化。x,y,z-> Vのyに値を束縛して結果的にx,z->Vという関数になるのが部分適用。どこが同じなんだろうか。

調べてみて, 僕の中での「カリー化」の理解は, 以下のような感じでまとまった.

カリー化 = 複数の引数を取る関数を, 常に1つの引数を取る関数が多層化された関数に変換すること

gmailでラベル付きのメールを自動アーカイブする, の続き

1年前に書いた記事の続き. 基本的なやり方はこの記事に書いてある.

namu-r21.hatenablog.com

参照元はこちら -> うちのGMailはこうなっている(2014年完全版) - Qiita

最近, ラベル付きメールの自動アーカイブ機能がうまく動かずエラーを吐いていたので修正した.

これは本当に便利なのでオススメ.

// exclude multi-message conversations where I sent the last message?
var SINGLE_MESSAGE_ONLY = false;
// string for regular expression check
var EMAIL_REGEX = /[a-zA-Z0-9\._\-]+@[a-zA-Z0-9\.\-]+\.[a-z\.A-Z]+/g;
// look only in sent messages from last 7 days, otherwise script takes a while
var DAYS_TO_SEARCH = 7;
// set your email address.
var YOUR_EMAIL_ADDRESS = "your gmail address";

function getEmailAddress() {
  // return Session.getEffectiveUser().getEmail();
  return YOUR_EMAIL_ADDRESS;
}

function archiveReadMail() {
  var query = 'in:inbox is:read has:userlabels';
  var threadAll = 0;
  var offset = 0;
  var limit = 5;
  var mailAddress = getEmailAddress();
  var AddressList = {};
  var hasMore = true;
  while (hasMore) {
    var threads = GmailApp.search(query, offset, limit);
    Logger.log(threads.length);
    for (var i = 0; i < threads.length; i++) {
      var thread = threads[i];
      thread.moveToArchive() 
    }
    hasMore = false;
  } 
}

読んでよかった本 Best 3 2016年 一般書編

はじめに

年末となったので, 今年の振り返りをやってみよう.
今年 2016年は僕にとって, とても変化と刺激ある年だった.

そんな1年の中でも, 僕の考え方に影響を与えた本が3冊有ったので紹介していこう.

Best 3 人生がときめく片付けの魔法 / 近藤麻理恵

人生がときめく片づけの魔法

人生がときめく片づけの魔法

この本は, 掃除のHow to ばかりでなく, 物との向き合い方を教えてくれた本であった.

この本が僕に伝えてくれたことは「捨てることの大切さ」である.

この本は一貫して「好きなものに囲まれて生きていく素晴らしさ」を説いてくれる.

“好きな物に囲まれて生きていく”ということは“好きでないもの”を徹底的に生活から排除することを意味する.

http://gahag.net/img/201608/24s/gahag-0118652126-1.png

この本の大まかな要旨はこうだ

  1. 「捨てること」が最初の一歩
  2. 捨てるものの判断は「それを好きかどうか」を直感で判断していく.
  3. 手元に残った数少ない「好きなもの」に囲まれて生活をしていく.

もし, 誤って「必要だったもの」を捨ててしまった時, その時は「好きだと思うもの」を購入する.

そうやって物の循環を起こすことで, 生活に新陳代謝が起きる.

http://yajidesign.com/i/0096/tnm.png

実際に実践してみると, 所持物の約8割程度の物が廃棄された(60Lゴミ袋*15, 廃品回収2回).
そして, 意外と生活には全く困らないものであった.

好きでないものを無理に続けていくとどこかで自分が腐っていくような感覚に陥る時がある.

そんなときは思い切って捨ててみる. そして, 何かを新しいことを始める.

そのせいか, 新しい趣味や友人, 生活習慣が増えた. 大切なことに気づかせてくれた1冊であった.


Best 2 こころ / 夏目漱石

この本は青空文庫で無料で読めるので是非. http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/773_14560.html

ストーリーとはほとんど関係ないある一節が僕にとってかなり印象的であった.

それは, 大学生である主人公の「僕」が大学を卒業し, 病を患う父と雑談をしている場面である.

一部を抜粋する.

私は寝ながら自分の過去を顧みた。また自分の未来を想像した。
するとその間に立って一区切りを付けているこの卒業証書なるものが、意味のあるような、また意味のないような変な紙に思われた。
(中略)
学校を卒業するのを普通の人間として当然のように考えていた私は、それを予期以上に喜んでくれる父の前に恐縮した。
「卒業ができてまあ結構だ」父はこの言葉を何遍も繰り返した。
(中略)
私はしまいに父の無知から出る田舎臭いところに不快を感じ出した。
「大学ぐらい卒業したって、それほど結構でもありません。卒業するものは毎年何百人だってあります」
私はついにこんな口の利きようをした。すると父が変な顔をした。

「何も卒業したから結構とばかりいうんじゃない。
そりゃ卒業は結構に違いないが、おれのいうのはもう少し意味があるんだ。
それがお前に解っていてくれさえすれば、……」
私は父からその後を聞こうとした。
父は話したくなさそうであったが、とうとうこういった。

「つまり、おれが結構という事になるのさ。おれはお前の知ってる通りの病気だろう。
去年の冬お前に会った時、ことによるともう三月か四月ぐらいなものだろうと思っていたのさ。
それがどういう仕合せか、今日までこうしている。起居に不自由なくこうしている。

そこへお前が卒業してくれた。だから嬉しいのさ。
せっかく丹精した息子が、自分のいなくなった後で卒業してくれるよりも、丈夫なうちに学校を出てくれる方が親の身になれば嬉しいだろうじゃないか。

大きな考えをもっているお前から見たら、高が大学を卒業したぐらいで、結構だ結構だといわれるのは余り面白くもないだろう。
しかしおれの方から見てご覧、立場が少し違っているよ。
つまり卒業はお前に取ってより、このおれに取って結構なんだ。解ったかい」
 
 私は一言もなかった。詫まる以上に恐縮して俯向いていた。
父は平気なうちに自分の死を覚悟していたものとみえる。
しかも私の卒業する前に死ぬだろうと思い定めていたとみえる。
その卒業が父の心にどのくらい響くかも考えずにいた私は全く愚かものであった。

この1節は, 修士2年となり, おそらくは自身の最後の学校生活を過ごしている自分にとってはとても感慨深いものであった.

今の自分は決して1人では生きていない, 自身は親が有り, その他の支えてくれる人がいるから成り立っている.
そしてそれらは有限である, と気づかせてくれた.

「卒業証書」はその方々の努力の証明, 普段目に見えないその存在の化身として表現されていてとても印象的であった.

http://free-illustrations-ls01.gatag.net/images/sgi01a201403101000.jpg

「親孝行ってなんだろう, って考える. それを考えること自体が親孝行なのかも知れない」と松本人志はチキンライスの歌詞に綴っている.

これから社会人になり, 自身の足で立っていく自分はどのように親にこの恩を返していこうかなぁ….と思い馳せている


Best 1 真理のことば / 佐々木閑

NHK「100分 de 名著」ブックス ブッダ 真理のことば (NHK「100分de名著」ブックス)

NHK「100分 de 名著」ブックス ブッダ 真理のことば (NHK「100分de名著」ブックス)

この本は仏教の祖ゴウダマ・シッダッタ(いわゆるブッダ)の言葉を現代語訳した本である.

なかでも, 諸行無常この言葉がとても僕に影響を与えた.

ブッダはある日「死ぬために生きている」ことに気づいてしまう.

すると, 死に達するまで何度も繰り返される生はそれ自体が”苦しみ”であることに気づいてしまう.

http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-73-29/sirokuma6102000/folder/643879/36/53964636/img_0

そして, この苦しみから逃れる方法を探すために修行を始める.

その過程で, 世の中の全てのもの(諸行)は常に変化し安定していないこと(無常)を知る.

移りゆく世の中で物事に固執すること, 何かを求めること, これが恨みや妬みになりそれは苦しみを生む.

今の自分が明日以降も同じように続くとも限らない. この先, 迫りくる苦しみや悲しみに自身を曲げないように「自身を鍛え続ける」こと.

それが唯一苦しみから逃れるための手段である.

これが有名な諸行無常であり仏教の最も主軸となる教えである.

当たり前のことであるが, これを日常の中で意識している人は多くないと思う.

物事や世界が「常に変化し続けること」の事実と, それに対応するために物事に固執せず「変化」が自身に求められていることを知るキッカケになった.

目指す物に向かって, 無心で取り組むこと, 自身の成長に繋がりそうな局面にチャレンジすることの大切さを教えてくれた良い本であった.


まとめ

2016年に読んだ本で印象的であった本について書き綴った.

こうして, 不定期でもブログを書いたり, 与えていただいた機会に尻軽にノッて行くことで去年の今頃の自分とは違った味が持てたのではないかなぁ, と感じている.

そして, それは僕に興味を持って頂き, 機会を与えていただいた方々のおかげであったととても強く感じている.

直近では, 偶然はてなブックマークに取り上げていただいたり, ブログやGithub経由であるWebサービスの会社から面談のお話を頂いて少々お話をしてきた.

僕のように何もできない学生でも, 情報発信さえしていれば興味を持っていただけることがある. 何でも挑戦してみるもんだなぁ.

来年は, “自分”に固執せず, 好きだと思うことを思いっきりやる, そして, 自分自身の変化を楽しむことが目標である.

それでは.

vagrantを使ってubuntuでrails環境を自動構築

vagrantrails環境を作る

チーム開発でRails環境が必要になったので, vagrantで環境構築の自動化をやってみた.
今回は, vagrantとshellscriptを使って, VM作成~Railsプロジェクト作成までを自動化してみた.

必要なソフトウェアのインストール

僕が使ったのは以下の2つ

Virtualbox 8.0.28
Vagrant 1.8.6

rails環境を作る

github.com

このリポジトリgit cloneしてvagrant upするだけで, 以下の作業が行われる.

  1. VMの作成(ubuntu14.04 64bit)
  2. Railsプロジェクトの作成

構成はこんな感じ.

f:id:namu_r21:20161203212846p:plain

VirtualboxUbuntuを動かして, ruby, railsをインストールするという流れ.
vagrantを使うと, プロジェクト作成まで自動化することが出来るなんてすばらしい.

Vagrantfileの読み方

VMの構成を設定する

vm.boxでは, OSを指定する. 今回はubuntuの有力boxであるubuntu/trusty64を利用した.
vm.networkでは, VMが使用するIP, portを指定する.
VMとホストで通信するときはこのIP, PORTを利用する.
memoryやstorage, name, hostnameなどは適宜設定して欲しい.

VM上の環境を設定する

vm.provisionを使うことで, VM上の環境設定を行うことができる.
今回は, shellscriptを使って, 環境設定を行った.

config.vm.provision :shell, :path => "general_setup.sh", privileged: true
config.vm.provision :shell, :path => "rbenv.sh", privileged: false
config.vm.provision :shell, :path => "rails_practice.sh", privileged: false

vm.provision :shellとすることで, :pathに指定したスクリプトをshellscriptとして実行してくれる.
スクリプトの実行権限はprivilegedによって変更できる.
privileged: trueは, 管理者権限を表す. defaultはtrueである.

つまり, general_setup.shは管理者権限で実行され, rbenv.shは一般ユーザで実行される.

Vagrantでやることはこれだけ.
あとは, VM上で実行するコマンドをshellscriptに逐次書いていく.

shellscriptの書き方

注意したいのは, privilegedtrue/falseに関係なく, ルートディレクトリがsuのルートになることだ. script内部でpathを指定する場合や一般ユーザでインストールを行ったソフトの実行は絶対パスを指定する必要がある.
※ 僕はこれでめっちゃハマった

僕のVagrantfileでは, 3つのscriptに設定手順を書いている. Vagrantfileに記述した順番にscriptを実行していく.
つまり, general_setup -> rbenv -> rails_practiceの順に実行されていく.

shellscriptの内容は上記のgithubShuzoN/rails_practiceを参考にして欲しい.

vagrantの基本コマンド

www.vagrantup.com

cmd function
vagrant up VMの起動, VMが存在しない場合はVM作成. 初回はprovision自動実行
vagrant halt VMの停止
vagrant destroy VMの削除
vagrant ssh VMSSHで接続
vagrant status VMの状態を表示

vagrantを使ってみて

vagrantを使うことで, railsの環境設定を自動化した.

これまで環境設定にはかなりの時間を要してきた.
vagrantfileの共有だけでその問題が解決できるのはかなり便利だ.

あとは, もう少し効率的にやる方法を知りたいな...

Vagrantについて勉強した

vagrantとは

vagrantVMを作成する手順を自動化するためのツールである.
vagrantで環境設定の自動化を行ったので, vagrantについてまとめていく.

www.vagrantup.com


vagrantでできること / できないこと

できること

VMを作成する時, 通常であれば手動でVMのOSやメモリ, ストレージを指定してVMの構築を行う. VM作成にあたって, このような手順を行ったとこがある人は多いと思う. これを手動で複数の環境で行うのはかなり面倒である.
zakkiweb.net

vagrantを使うことでこの作業を自動化することが出来る.
VagrantfileにVMの設定をあらかじめ記述しておけば, vagrantにファイルを読み込ませることでVMを自動構築してくれる.

Vagrantのうまみ

vagrantの旨味は, Vagrantfileを共有するだけで複数の端末上で同じ環境を作ることが出来ることにある.
githubでVagrantfileを共有すれば, みんな同じ環境で開発ができる.

ここについては以下の記事が詳しい.
knowledge.sakura.ad.jp

vagrantとサーバ設定ツールとの組み合わせ

vagrantVMの作成だけでなく, VM上の環境設定も同時に行うことが出来る.
こういった事前環境設定をprovisioningというらしい.

ChefやPuppetといったサーバ設定ツール, shellscriptと組み合わせることで, VMの作成だけでなく, VM上の環境設定も同時に行える.

できないこと

しかし, vagrantだけでVM自体は作成できない.
VM環境はvirtualboxなど仮想環境構築ソフトが別途必要である.

vagrantの機能をまとめると...

vagrantは以下の2つを行えるツールである.

  • vagrantの機能
    • VMの構築自動化
    • VM上のプロジェクト環境構築自動化